当記事では『エルデンリングDLC』のネタバレがあります! ご注意ください!
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オデ、イエティ。今回は『エルデンリングDLC』の考察をしていきます。
お題は『影の地と狭間の地の繋がり』について!
影の地はどこにあるのか
DLCの舞台である影の地。血の君主モーグを撃破した後に繭から伸びる腕に触れることで褪せ人は影の地へと招かれる。影の地の空は分厚い黒雲とそれを結ぶヴェールのようなものに覆われている。これは影の地が外部から切り離され、ヴェールによって隠されていることを示しているという。
宮崎D:はい。DLCの舞台である影の地は、本編の舞台となる狭間の地から隔絶しています。それは、外部から切り離され、隠されているといったイメージで、あのヴェールはその象徴でもあります。
宮崎D:今回のDLCの舞台となるのは、本編に登場しなかった新しい場所です。影の黄金樹がそびえる「影の地」が今回の舞台になります。ワープする形で訪れる、完全に新しい場所です。
設定として、かつては本編の舞台である「狭間の地」の一部だったのですが、なんらかの理由によってそこから物理的に切り離されました。
また、このインタビューによると影の地がかつては狭間の地の一部であり、なんらかの理由によってそこから物理的に切り離されたことが語られている。
では影の地は元々、狭間の地のどの辺りに位置していたのか? 今回は影の地の場所と、狭間の地との繋がりについて考察していく。
まず影の地の場所を考えていく上で最も重要なのが「鎮めの柱」だ。この鎮めの柱は遺灰を呼ぶことのできる場所に置いてある「還魂碑」に似ている。鎮めの柱はDLC序盤で墓地平原から行ける場所にあり、エレベーターで昇ってきて「古竜岩の鍛石」を手に入れられる以外はこの石碑しか存在しない。特に近くにボスエネミーがいたり、NPCイベントが発生するわけでもない。
それでいてわざわざこんな目立つ建物があって意味ありげに石碑が置いてあるということは、普通に考えればこの石碑に書かれていることが重要なことであるとアピールしている他にない。
狭間の中心
あらゆる死が流れ着き
あらゆる死を鎮める
狭間の中心。この言葉はかなり直接的に影の地の場所を表している。つまり、かつて物理的に切り離される前は、この場所こそが狭間の中心だったのだ。
この鎮めの柱が建っている場所こそが狭間の中心だとするなら、狭間の中心、ぽっかりと空いている海しかない空間が影の地がかつてあった場所ということだろう。
ここからは考察するにあたって鎮めの柱の言葉をもとに、この影の地のマップを狭間の地のマップに埋め込んでみる。ちなみに画像編集はかなり雑なので、綺麗な地図が見たかったらTwitter辺りで調べてみることをオススメする。
縮尺を変えずにはめ込むとこんな感じになる。一枚目がそのまま、二枚目がわかりやすいように影の地の部分を青枠で囲んでいる。どうだろうか。
王都ローデイルからリエーニエ辺りはかなり綺麗にハマっているように見えるが、リムグレイブとケイリッドは怪しい。特にケイリッドにギザ山がとんでもないはみ出し方をしてしまっている。ケイリッドとギザ山というより、ほとんどギザ山に浸食されている……。
今度はなるべくはみ出さないように縮小して合わせてみた。それでもリムグレイブとケイリッドの一部にはみ出ているが、リエーニエの神授塔と獣の神殿を綺麗に避けるように調整したらまずまず納得のいく形になった。狭間の地と影の地をどういう風につなげるかは、それだけで個性が分かれるところだと思う。これだ、という正解を見つけるのは難しいし、公式から提示されない限りは答えに近いものだ、と断言できることはないだろう。
地下についてはこんな感じ。狭間の地下と影の地からはあまり繋がりが見えない。元々、狭間の地下は旧文明の墓場とされているので影の地との繋がりが薄くても不思議はないか。
強いて言えば大樹根、ゴッドウィンが埋葬された場所からそう離れていないところにサソリ川の地下墓があり、その最奥には死王子の瘡が浮き出ている。地理上で近いことから関連性も伺えるが、これ以外の地下との繋がりについてはピンと来なかった。
当ブログではこの調整後の狭間の地&影の地マップを元に繋がりを考察することにする。当然だが個人の解釈のもとで二つの地図を繋げた画像となるので話半分で見ていただけると幸いだ。
そして繋がりを考察する前に元も子もないことを言ってしまうのだが、エルデンリングDLCの構想はエルデンリング制作の終盤から始まったようなのでこの狭間の地と影の地の地形が完全に一致するようなことは恐らくないと思われる。すべての地理関係に繋がりを見出すのは困難だ。あくまでエルデンリングはゲームであり、ゲームの都合に合わせてマップも作られるはずだ。
要はどうあがいても答えのないことなのでざっくりと雰囲気で楽しんでいこう。そう言いたい。
狭間と影の地の繋がり
狭間の地と影の地で重要な繋がりだと感じる部分を書き出してみた。色々と挙げ始めるとキリがなく、どんどんこじつけっぽくなっていくと思ったので中でも重要だと思う点だけを挙げて考察していく。
黄金樹の麓と巫子の村
狭間の地と影の地を重ねた際に真っ先に気になるのはやはり黄金樹。作ったマップでは巫子の村は赤丸で囲った場所。狭間の地の黄金樹、その中央辺りに位置した。
しかしここは黄金樹の麓に位置するわけでもないし、中途半端な場所と言えばそう。巫子の村から見ても、特に狭間の地との間に重要そうな繋がりは見いだせなかった。
黄金樹とミアの指遺跡
青丸で囲った黄金樹の根がある辺りは影の地においては地下のミアの指遺跡と合致する。ミアの指遺跡には全ての二本指とユビムシの母であり、マリカへと大いなる意思の波動を伝えたとされる、指の母メーテールが静かに佇んでいる。
指の母の追憶によるとメーテールは狭間に落ちた最初の流星、つまり隕石だったという。ミアの指遺跡が地下にある理由は、地面を貫通して地下へ着弾した後そこが遺跡となったからだろう。
指の母の追憶によると「狭間に落ちた、最初の流星」とされているので、影の地がかつての狭間の地の一部ということを語る、希少な情報が記されている。
アルターと影のアルター
王都ローデイルの北から西に広がるアルター高原。その黄金樹の地になぞらえて、影の地では影のアルターと呼ばれる場所がある。影のアルターはエンシスの城砦辺りから影の城までを含むメスメル軍の居留地。遠く隔たれた本物のアルターへの郷愁を感じさせるこの名づけだが、狭間と影の地を重ねてみると確かに影のアルターと呼べる位置にあることがわかる。
アルターと影のアルターを組み合わせると、黄金樹を中心として半円のような形になる。もしかしたらかつてのアルター高原は影のアルターも含めて「アルター高原」だったのかもしれない。
ケイリッドとギザ山
ギザ山とケイリッドは隣接した位置関係にある。
ケイリッドの北東には竜塚があり、腐敗から逃げた竜たちが作った場所だと言われている。しかし隣接しているギザ山には飛竜の王ベールが存在しているため、そもそもケイリッドに飛竜がいるのは隣接したギザ山から住処を変えてきたと捉えることもできる。
竜巫女のフローサクスによれば竜餐文化の対象はベールとその配下である飛竜に限られているという。竜王プラキドサクスはベールとその配下への報復として、人間に竜餐文化を与えた。ケイリッドに大竜餐教会が建っている理由は、ギザ山の麓から繋がるケイリッドに住む人々に対し、竜餐を与えるためだったのかもしれない。
月の方向
双月のレラーナが待ち構えているボス部屋は「エンシスの月見場」とい場所だ。そしてここから近い城主の間のバルコニーから空を見上げると東の方角に月が見える。この月は狭間の地からも見ることができる。
エンシスの月見場の西、結びの教会近くの崖から月を見てみると。
こんな感じで黄金樹とガッツリ被っているものの同じ東の方角に月が見える。ヴェールに隠されて見えない影の地が今も狭間の中心に位置しているという証拠の一つになるだろうか。
ウルドの王朝遺跡とラウフの古遺跡
リエーニエには黄金律が生まれるよりも昔の文明の遺跡、ウルドの王朝遺跡が存在する。この遺跡の周りには黄金律とは距離を置く祖霊の民が生息している。地図で見るとリエーニエのウルドの王朝遺跡と影の地のラウフの古遺跡はかなり近い場所に位置している。
影の地のラウフの古遺跡は角人の文化よりもさらに古い時代のものであり、角人の考古学者が調査していることから角人にとっても重要な土地だと考えられる。また、祖霊の民と角人の信仰は一部的に重なるところもあり、この二つの遺跡は同じ文明のものという可能性が高い。
またラウフの古遺跡関連のアイテムでは唐突に「精霊」という存在が現れるが、祖霊の民の「霊術」に近い存在と考えられる。祖霊の民と角人は同じように「混じり角」を信仰しているが、祖霊の民の歴史の方が古い。祖霊の民の時代にあった精霊を、角人はラウフの古遺跡の調査によって探求しているのかもしれない。
また、ラウフの古遺跡に生息している腐敗の眷属について。彼らは蕾の聖女ロミナに集ってきた者たちかもしれないが、地下に広がる腐れ湖とラウフの古遺跡が近しい場所にあるのも、彼らがラウフに生息していることと関係していると考えられる。
旧文明には腐敗の神との関係があるため、ラウフの古遺跡には最初から腐敗の眷属が残っていた可能性も考えられる。
さて、とりあえずはこんなところ。狭間の地の中心を囲うように建っている「神授塔」との位置関係とかまだまだ考えられることは多いと思うのだが、また別の機会にしたい。
最初に書いた通り、どういう地図の繋げ方をするかは人によってそれぞれだし、解釈もまた人それぞれ。おそらく答えが出ることではないため、あくまでアイデアの一つとして見てもらえると嬉しい。というわけで今回はここまで。おつかれさまでした。