【エルデンリングDLC】神獣獅子舞について【考察】

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当記事では『エルデンリングDLC』のネタバレがあります! ご注意ください!

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オデ、イエティ! 今回は『エルデンリングDLC』の考察をしていきます!

お題は『神獣獅子舞』について!

目次

神獣獅子舞とは

神獣獅子舞『塔の街、ベルラート』の最奥にてプレイヤーを待ち受けるボスとなっている。姿としては大量の角が生えた巨大な獅子の被り物を二人の戦士が一緒に被る形になっており、登場時のムービーでは横たわった獅子舞を中にいる角人の戦士が持ち上げ、プレイヤーと対峙している。

獅子舞と言うと日本文化の方を思い浮かべがちだが、モーションを見ていると中国や台湾の獅子舞文化の方がより近く感じる。特に唐突に立ち上がる動きは実際の獅子舞にかなり似ている。初見だと驚くくらいにアクロバティックなので知らない方はぜひYoutubeなどの動画を見てほしい。

話を本筋に戻し、なぜ敵と戦うのに獅子舞という姿を取っているのかについて掘り下げていく。

天の使いとされる神獣。その姿を模して舞う祭祀が角人の文化には存在する。この荒れ狂う神獣のタリスマン自体が神獣そのものではなく、神獣獅子舞を象ったものとなっている(神獣の口を押さえる手、大地を踏みしめる足の意匠がある)

角人たちは坩堝を信仰している。坩堝とは狭間の地・影の地における生命の根源であり、様々な生物が混じり合う様のことを指している。狭間の地においてはこの力を一部的に持つ「坩堝の騎士」が登場する。

坩堝の象徴は「」にあるとされる。故に坩堝を信仰する角人は角を神聖視し、自らを選ばれた民であると考えている。そして中でも芽生えを繰り返すことで生まれる混じり角を持つ生物こそ、より優れた存在であると信仰している。

神獣獅子舞は影の地のどんな生物よりも豊かな混じり角を備えており、角人の信仰を体現した存在だと言って良い。

また、角人と敵対関係にある黄金樹勢力のモチーフも同じく獅子(セローシュや赤獅子)である。どういった文化であろうと獅子は強い獣の象徴なのかもしれない。

神獣獅子舞という祭祀を行うことは角人にとっては当然名誉であり、そう簡単には担当できない。まずは塔の守護者である角の戦士となるための神降ろしが行えなければならない。

角の戦士の中で選ばれた者だけが神獣戦士となることを許され、さらにその中でも特に神降ろしに優れた者だけが勇人(はやと)として獅子舞の名誉を得たという。

神降ろしというのはおそらく憑霊のようなものであり、人から離れ、獣に近づけば近づくほどに難易度が高くなるものと思われる。神獣獅子舞は雷、氷嵐、嵐という三つの力をその身に降ろして戦う。この三つは天の怒り、天災を表している。

神降ろし→入神と呼ばれる、人の境地を超えた力を引き出す
角降ろし→坩堝の諸相である混じり角を出現させる

またラウフの古遺跡の神獣獅子舞は死の状態異常を引き起こすブレスを吐く。中に入っているのは生きた角人であるはずなのに死の力を使えるというのは神降ろしの成せる業なのだろうか。

ベルラートの倉庫には神獣獅子舞用の頭部が飾られている。プレイヤーが身に着けるものより一回り大きい。

またベルラートの倉庫には角人の老婆が座っており、神獣の頭部を被ることで勇人のフリをして会話することができる。老婆は唄をうたっており、どうやらその唄の力も神獣獅子舞が舞うための大きな力となっているらしい。事実、神獣獅子舞のムービーでは老婆の唄とともに獅子舞が立ち上がっている。

また老婆は「どうか、息子をお連れくだされ」と言っており、神獣獅子舞の頭部を被る勇人と獅子舞の後方を担当する勇人は親子同士であるという可能性が高い。祭祀ゆえに資質というよりは一族で行うものなのかもしれない。

神事から軍事へ

しかし実のところ神獣獅子舞が戦闘に使われるようになったのは「メスメルの火」が切っ掛けだった。それまではあくまで神獣獅子舞は神事であったとされている。

メスメルの火についてはこちら↑

DLCのストーリートレイラーではメスメル軍と戦闘する神獣獅子舞の姿が見られる。

果敢にメスメルに挑むも串刺しにされており、凄惨な形で命を絶たれている。

この時、神獣の多くは串刺しにされて焼かれたという。実際、本編の影の地でプレイヤーが出会う神獣獅子舞は二体。ベルラート最奥で出会う個体と、ラウフ古遺跡の隅にいる一体。ほぼ神獣獅子舞は全滅に近い形まで追い込まれていることがわかる。

ちなみに神獣獅子舞との戦いは「神獣狩り」と呼ばれたらしい。実際、数の暴力があるとはいえプレイヤーも苦戦した神獣獅子舞が複数体いるとなればメスメル軍も苦労したはずである。

ちなみに影の城にある種の保管庫には祖霊の王とよく似た生物の剥製(?)が飾られている。この全身を見ると神獣獅子舞とよく似ている。神獣獅子舞の由来は祖霊の王にあるのかもしれない。

画像引用元:和樂web 様

余談だが獅子舞の起源はインドの石柱にあるとされている。インドからシルクロードを経て中国へ伝わり、そこから朝鮮半島に。朝鮮半島から仏教とともに日本に伝わったといわれている。

角人の地には様々な獅子像が建てられており、中には沖縄の守り神シーサーのような座り姿の獅子像もみられる。現実のあらゆる歴史上の獅子像のパターンが入り混じっており、非常に興味深い。

というわけで今回は神獣獅子舞についてでした。個人的にはモチーフといい実際の動きといい非常にお気に入りのボスです。強い思い入れがあるし、神獣と関連するNPCである角人の老婆のイベントも好きですね。

角人についてはまた細かく記事を分けて考察してみたいですね。では、おつかれさまでした。

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