【エルデンリング】指痕爛れのヴァイクのおさらい【ちょっと考察】

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↑ゲーム考察チャンネルを始めました。記事をもとにエルデンリングの考察をやっています。

オデ、イエティ。今回は『エルデンリング』に登場するキャラクター、指痕爛れのヴァイクについておさらいするよ!

ちなみにヴァイクはDLCにはたぶん出てきません。出しても、いいんだよ。

当記事にはエルデンリングのネタバレ(主にヴァイク周り)があります! 注意!

ヴァイクはですね、実はエルデンリングで唯一S.H.Figuarsとしてフィギュア化している超有名キャラなんですよ!

なのでおさらいしなくてもヴァイクについては有名……だと思っていたんですけど、フィギュアーツ発売決定の際にTwitterで調べたところ、意外とヴァイクを知らない人が多くてオデは驚きました。

みんな大絶賛しているとばかり思っていたのに蓋を開けたら「バイク?」「ヴァイク誰よ」「だれ……?」という声も割りと散見されたんですよ。マジで?

確かにヴァイクは台詞のない敵で、特定の場所で二回戦闘するだけなので下手をしたら一度も会わずにクリアなんてのはあるかもしれません。でも、でもよ! ヴァイクってめっちゃ美味しい立ち位置のキャラなんだぜ!?

そんなわけで今回は指痕爛れのヴァイクが大好きなオデが、ヴァイクのおさらいをするだけの記事です。

目次

指痕爛れのヴァイク

指痕爛れのヴァイク
リエーニエにある鎮めの教会の付近で霊体として出現し、プレイヤーを殺しに向かってくる。狂い火属性の祈祷と戦技を用いる。

円卓の騎士ヴァイク
巨人の山嶺にある王に近づいた者の封牢の内部に封じられている。霊体ではなく本体として出現し、古竜信仰の祈祷を用いる。

円卓の騎士ヴァイクを撃破することで指痕防具一式が入手でき、そのフレーバーテキストで初めてヴァイクがどういった存在なのかが明かされる。ヴァイクは円卓の騎士であり、かつてエルデの王に最も近づいた褪せ人の一人だった。しかし突然に王都の奥深くに潜り狂い火に焼け爛れた。

指痕」という異名はかつて狂い火の主である三本指に謁見し、その三つ指で握りしめられた際の痕が由来となっている。ヴァイクは狂い火の主である三本指によって見初められた狂い火の王の候補だった。

…ああ、ヴァイク様、貴方は王ではなかったのですね
どこにおわす?我らの王、狂い火の王よ
我らを別け、隔てる全てを、焼き溶かしてくだされ
ああ、世に混沌のあらんことを!

鎮めの教会近くの霊体

しかし霊体の台詞によればヴァイクは「狂い火の王」になることはできなかった。これはヴァイクの本体が封牢に囚われたからなのか、ヴァイク自身に何らかの素質が欠けていたからなのかは不明。

ちなみにルートによってはプレイヤーが「狂い火の王」になるというエンドがある。プレイヤーが狂い火関連のイベントをこなし、巨人の火の釜で自らを焼くことで狂い火の王となる道が選べる。この内容から考えればヴァイクは巨人の火の釜に行くことができなかったから王となれなかったのかもしれない。

円卓の騎士ヴァイク

エルデンリングのパッケージに描かれているのはヴァイク

ヴァイクは「エルデの王」にも「狂い火の王」にもなれなかったキャラクターであり、本編ストーリー中で関わってくることはない。しかし本編よりも過去にエルデの王に最も近づいた人物であることは間違いなく、確かな大英雄だったという旨の記述が幾つも見つけられる。

封牢で戦うヴァイクが使用する、赤い雷を身にまとう祈祷は非常に高位の古竜祈祷である。そして王都で古竜フォルサクスと神人ゴッドウィンが友誼を結んだことから生まれた古竜信仰。その使い手の中でヴァイクは非常に重要な人物だったとされる。

フォルサクスの姉であり人の姿に化けて、古竜信仰の司祭として騎士たちと交流したランサクス。そのランサクスが最も愛した騎士がヴァイクである。つまり王都ローデイルにて活発になった古竜信仰の戦士の中で、最も頭角を表したのがヴァイクだったのだろう。

そもそも竜を信仰する集団において竜そのものの名が入った「竜槍」という二つ名で呼ばれていることがヴァイクの凄まじさを物語っている。

それほどまでに名を上げ、恐らくはデミゴッドの大ルーンを手にしエルデの王に近づいたヴァイクがなぜ狂い火の王を目指したのか? それは己の巫女のためとされている。

ヴァイクの防具にあるフレーバーテキストによると「狂い火に焼け爛れた。それは、己の巫女のためだったろうか。あるいは何者かが、唆しを囁いたのだろうか」とある。順番にこのテキストに登場するキャラクターについて紐解いていく。

ヴァイクと指巫女

まずは「己の巫女」。これはヴァイクが褪せ人として連れていた指巫女のことである。指巫女は王を目指す褪せ人が連れる旅の供であり、たった一人の褪せ人に仕えて二本指の言葉を伝え導く。褪せ人と指巫女はかつては祝福に導かれて出会う定めだった。

ヴァイクの指巫女と思われる人物は鎮めの教会で死亡している。鎮めの教会の付近に行くとヴァイク関連の台詞を話す霊体とヴァイク自身の霊体が出現するので関連しているのは間違いない。

テキストを読む限りはヴァイクが狂い火に焼け爛れた理由は己の巫女のためではないか? という疑問が記されている。これはどういう意味なのか。

まずエルデの王となるために必要なのが黄金樹の中に入ること。しかしこれには障害が存在する。これは本編ストーリー中にプレイヤーが王都ローデイルのボスであるモーゴットを撃破した際に彼から教えられることだが、黄金樹はあらゆるものを拒絶している。つまり王都ローデイルで黄金樹の目の前までたどり着いたとしても黄金樹に入ることは赦されていないのだ。

しかしここまでたどり着いた一部の褪せ人ならば黄金樹の拒絶を突破するために黄金樹を焼く、という手段を知り得ている。その方法はエンヤが教えてくれる。

けれど、それを燃やすには、特別な種火が必要なのさね
火の幻視を宿す者、その贄だけが、大釜の火で世界樹を焼くんだよ
そして、死のルーンへの導きとなるのじゃ

指読みエンヤ

要するに「火の幻視を宿す者」を大釜で生贄にすることで世界樹を焼くことが可能となる。火の幻視が具体的に何を表すのかは不明だが、恐らくは特殊な素養が求められる。本編ストーリーではメリナが火の幻視を宿す者として生贄となり黄金樹を焼くことに成功している。

しかし指巫女=火の幻視を宿す者であるという記述はどこにも見られない。またベルナールの指巫女が火に身を投げたというテキストから想像するに、一般的な指巫女が贄となっても黄金樹が焼けることはないものと思われる。つまり指巫女は己の褪せ人のために黄金樹を焼くため贄となろうとするが、犠牲となっても意味がないのである。

ヴァイクの指巫女が火の幻視を宿す者であった可能性は無くはないが、記述がないため何とも言えない。

己の巫女のためだったろうか、というテキストの意味を解釈すると「黄金樹を焼く贄となろうとする指巫女を救うため、己が狂い火の王になることを目指した」ということだろう。本編エンドの一つである狂い火の王エンドを見る限りでは狂い火の王になれば自らを火種として黄金樹を焼くことができる。つまりヴァイクの考え自体は間違っていない。

シャブリリの唆し

あるいは何者かが、唆しを囁いたのだろうか
という疑問についても考察の材料が揃っている。この何者かというのは狂い火を宿した男、シャブリリのことだ。シャブリリはかつて讒言の罰として、人々に瞳を潰され狂い火の病を宿した。現在のシャブリリは精神だけの存在となり、様々な人物の体に乗り移れる存在となっている。

本編ではユライベント終了後、エレオノーラとの戦闘で死亡したユラの死体に乗り移ってプレイヤーの前に現れる。

…王となるべき褪せ人よ、険しき道をお行きなさい
哀れな小娘をくべるのではなく、自らの体を焼きなさい
もし貴方に、その覚悟があるのなら
険しくも、正しい王の道を行かんとするなら
シャブリリの言葉に耳を傾けなさい

ユラ(シャブリリ)

シャブリリはプレイヤーに狂い火の王になる道を薦める。この時の台詞から見るにシャブリリは黄金樹を焼くために贄が必要なことを知っており、プレイヤーがメリナを贄にしなくても良い道を提案する。この時のシャブリリの台詞はプレイヤーの良心に訴えかけるものであり、シャブリリの示す道はかつてヴァイクが通った道と通ずる。

シャブリリはヴァイクがエルデの王を目指していた時代にも現れ、己の巫女を救いたいというヴァイクを狂い火の道へと誘惑したのだろう。

「それは、己の巫女のためだったろうか。あるいは何者かが、唆しを囁いたのだろうか」
というテキストからは己の巫女のためか、あるいは唆されたのか。このどちらかであったという表現に見える。しかし実際は、

「シャブリリから己の巫女を焼かずとも黄金樹を焼く方法があると唆された」というのが真実ではないだろうか。ヴァイクはそれを信じて狂い火を受け入れた。しかし彼ほどの英雄であっても狂い火を克服することはできず、最終的には封牢に囚われた。

結局のところヴァイクは封牢に囚われ何事も成すことができなかった。「王に近づいた者の封牢」の「王」というのはエルデの王であり、狂い火の王のことでもあるのだろう。

このように本編ストーリーとは絡まない場所でひっそりと物語を終えたヴァイクだが、彼の霊体が彼の指巫女と思しき死体の近くを守るように出現することや、かつて最もエルデの王に近づいた円卓の騎士という、色々と考えさせられる深い背景を持っているのだ。

余談 当時の円卓とは

これは余談ではあるがヴァイクの全盛期、彼が所属していた円卓がどういう場所だったのか少しだけ考えてみよう。

先ほども書いた通りヴァイクは王都ローデイルで活発になった古竜信仰の騎士だ。古竜と王都が友誼を結んだ時代の円卓の騎士であり、大っぴらに王都ローデイルで活躍していたものと思われる。

しかし現在プレイヤーが所属する円卓は狭間の地とは違う異空間に居を構えており、円卓に連なる褪せ人以外のあらゆる勢力と敵対する勢力となっている。つまり同じ円卓と言ってもヴァイクが円卓の騎士として名を馳せた時代とは大きな隔たりがある。

実は王都ローデイルにはプレイヤーが拠点として利用する円卓とかなり似た建造物が存在する。その場所には円卓にまつわる様々なアイテムやイベントが含まれている。秘文字の剣のテキスト曰く「はるか前、円卓には英雄たちが集い二本指は力強く、また雄弁であった」とされる。

つまり最初期の円卓は今とは違い、英雄たちが集う場所だったということだ。

バルグラムの防具のテキストには「円卓を訪れた、最初の褪せ人たちの一人」とある。つまり円卓は元々は褪せ人が集う場所ではなかった。ではどういう場所だったのか?

この城館のタワーシールドはかつての円卓について語る装備だ。この巨大な盾に描かれているのは「英雄の集う、円卓の城館」である。そして最も重要な点としてこの城館の中心には獅子が描かれている。この獅子は黄金樹勢力が装備品によく身に付ける「宰相の獣セローシュ」のモチーフだ。

つまり最初期の円卓は王都ローデイルが認めた、れっきとした騎士たちの集いだったということだ。そう考えれば王都の騎士として古竜信仰をしていたヴァイクが円卓へ訪れ、その後も活動していたことにも辻褄が合う。

ヴァイクのおさらいでした

というわけで進み方によっては名前も覚えない謎のモブのまま終わる可能性のあるヴァイクですがパッケージに描かれたキャラであり、かつて竜の司祭に愛され、エルデの王に最も近づき、しかし自らの巫女のために狂い火に堕ちたという属性の足し算をしすぎのキャラクターなんです。そして唯一、S.H.Figuarsになっている。

プレイヤーの通る大よそを道を先に通っているのがヴァイクであり、狂い火の王エンドではヴァイクの為せなかったことをプレイヤーが果たすことになります。ヴァイクはそういう、前作主人公感のあるキャラクターなんです。

エルデンリングのDLCにヴァイクの足跡が見られるかと言うとたぶんそんなことはないんですが、エルデンリングで一番好きなキャラまであるので今回はおさらいをしておきました。みんなも買おうね、S.H.Figuars。では、さようなら。

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