【全章ネタバレあり】都市伝説解体センター メインキャラクター考察

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オデ、イエティ! 今回は『都市伝説解体センター メインキャラクター』の考察をするよ!

この記事の内容はオデの運営するチャンネルで投稿されている『都市伝説解体センター 徹底考察』の一部を抜粋したものになります。さらに詳しい内容はそちらの動画をぜひご視聴ください。

また、当記事・該当動画は『都市伝説解体センター』配信ガイドラインに沿って投稿された内容となります。

タイトル:都市伝説解体センター
公式サイト:https://umdc.shueisha-games.com/
開発:墓場文庫 販売:集英社ゲームズ
©Hakababunko / SHUEISHA, SHUEISHA GAMES

では、ここからネタバレありで内容を語っていくので未プレイ・未クリアの方はご注意ください。

目次

メインキャラクターの考察

まずはジャスミンこと、止木休美から。序盤から仄めかされていたが、ジャスミンは警視庁公安部の人間である。
Counter.Unidentified.Terrorist.Unit。通称C.U.T.U。ジャスミンの言うところの、よくわからない災害に対策するチームである。


階級は警視正。警視総監、警視監、警視長に次ぐ第4位である。警視正以上の階級にある警察官は日本の警察官全体の僅か0.2%とされており、とんでもないエリート。しかも明らかに若すぎるため、もはやジャスミンの存在そのものが怪異……。


とはいえ三階の高さから落ちて全身打撲・骨折の状態で精密射撃をしたりと、超人的な能力を持っているので少し納得感はあるかもしれない。そんな人材が半年間、センターで雑用をしていたのはちょっとシュールである。


ジャスミンは半年間務めていながら、センタービルに踏み入ってはいない。当然、廻屋と直に会ったこともないの
だろう。これには少し違和感があるが、そもそもジャスミンがセンターに入った理由は潜入捜査。廻屋に怪しまれるわけにはいかないため、踏み込みすぎないようにしていた可能性はある。


次にオカルト研究家、如月努について。作中ではすでに故人だが、全編に通して大きな影響を与えている。大のオカルト好きであり、犬神大学の教授でもある。物語の核心であるグレートリセットは、彼の著書の「オカルトグレートリセット」から来ている。名前の由来はかの有名な「ノストラダムスの大予言」の著者、五島勉氏の本名である後藤 力(ごとう つとむ)からだろうか。

オカルトを取り扱うサイト、SAMEZIMAは如月努との相性も良く、ジマーたちの多くは如月努に影響されている。いわゆるオタクっぽいと言われているが、家族想いで雰囲気の良い好人物だったとされる。

両親を亡くしてからは妹である歩と共に、孤児院で暮らしていた。ギフテッドである歩に寄り添い、苦しみを抑えるおまじないを授けている。上野でオカルト調査をしていたところ、上野天誅事件の容疑者として挙げられ、ネットで誹謗中傷を受けることになった。こうして犯人扱いされた如月はやがて、自ら命を絶ってしまう。


如月努の死こそが都市伝説解体センターの全ての事件の発端と言える。

次に廻屋渉。都市伝説解体センターの長なのだが……。本編ラストで明かされたように、廻屋渉は存在しない人物である。廻屋は如月歩が作った象徴的なキャラクター。兄である如月努のように、オカルトが好きな人物であり、そしてSAMEZIMAの管理人でもある。


廻屋は兄である如月と過ごした記憶を持ち、非解決事件の全貌を明らかにして復讐を果たすという役割を持っている。
TKCチャンネルの動画で顔を隠して出演しているのは廻屋だが、実際に映っているのは如月歩である。能の小面で顔を隠していたのは、その正体が若い女性であるという伏線か。この仮面には顔、そして目、喉を隠す意味があるとSNSでの呟きもあったが、実際に喉仏を隠す(性別を特定されないため)理由もあると考えられる。


もちろん廻屋は歩とは別人格のため、仮面はただ正体を隠すために身に着けているのだろう。ここからかなりややこしいのだが、廻屋自身は歩やあざみという別人格を認識していない。彼はあくまで如月努の弟であり、非解決事件への復讐者なのだ。廻屋は管理人と同一人物である、というあざみからの解体を受け入れているため、廻屋は管理人としての行動には自覚的で、裏で計画を進めていたのは確か。

画像引用元:三省堂書店 様 イルミナティ ニューワールドオーダー(日本語版)


イルミナカードについても、彼が手配したものが多い。ちなみにイルミナカードの由来は現実に存在するカードゲーム、「イルミナティカード」だと思われる。イルミナティカードは世界的大事件を予言したとされる、謎多きカード。オカルト分野ではかなり有名な代物である。


廻屋は彼自身が言っている千里眼を、本当に持っていると考えている可能性が高い。実際のところ千里眼というのは、
あざみが見たものを把握すること。実体のない廻屋が様々な情報を知りえている事実との、整合性を保つために生まれた「設定」なのだろう。


あざみが情報を整理する際には、センターで過去を振り返る廻屋が描写された。これはあくまであざみの考えを整理するために、別人格の廻屋が思考していたということ。都市伝説の特定や解体というイメージも、もちろんあざみの脳内で展開されていたものに過ぎない。


ちなみに作中でよく出てくる、三角錐に目がついたものは「プロビデンスの目」という象徴である。神の全能の目を意味し、ネットでは陰謀論に紐づけられている節もある。陰謀論ではプロビデンスの目は神が全てを見通している、という意味と考えられており、千里眼の力を持つ廻屋のイメージとしてはピッタリである。

未完成のピラミッド型の建造物の上で、まわりを栄光の光によって囲まれるという、監視の絵図も有名であり、都市伝説特定のアニメーションは正にその絵図だ。

また、イルミナカードにも上下に二つのプロビデンスの目が描かれている。都市伝説解体の際の、二つの三角を手で作るポーズもおそらくはイルミナカードを表している。


解体シーンにおいて廻屋は電話越しに人々に解体の内容を伝えている。しかしあざみ以外には廻屋の言葉は
聞こえないため、あくまであざみが廻屋の言葉を代弁しているのだろう。実際にあざみが廻屋の言葉をそのまま
語っているのがわかる描写がある。


次に福来あざみについて。名前は主人格である歩に近い響き。由来はあまり思いつかないが、lie a the me(私に嘘をつく)から来ているのかもしれない。非常に純真無垢で悪意とは縁のない性格。そして世間知らずなのだが、それもこれも歩から生み出された人格故だった。


犬神大学に通っていると自称しているが、真偽は不明。唯一、友人としてあざみを知る美桜も歩の影響を受けているため、社会的な立場があるかは謎である。あざみが犬神大学に通っている(と自称する)理由は、如月努が教鞭を執っていた場所だからか。


あざみは念視の力を持っているというが、実際にはそんな力は存在しない。主人格である歩の推理によって導き出された結果を可視化したもの。それを見ることで過去の痕跡を念視できていると錯覚しているのである。


如月努のメガネをかけることで、より歩と同調し痕跡を見やすくする。あざみはこの力に困ってセンターを
訪れたが、こうしたあざみの行動は全て、主人格である歩によって左右されている。

実はあざみはあざみ、廻屋、管理人、歩と一人四役をこなしていることになるので、非常に多忙である。それを示す通り、どこでも眠ってしまう。ジャスミンからもよく寝ていると言われているが、これはあざみが眠っているその間に、別人格が行動するためだろう。


驚くほど早く編集されるTKCチャンネルの動画に関しては、資料を集めているあざみ自身が空いた時間で
編集している可能性が高い。また、イルミナカードにまつわる事件は元々計画されているものなので、廻屋によって先もって用意できていた、とも考えられる。


気になるのはあざみがいつも背負っている大きくて四角いカバンだが、個人的にはこの中にノートPCが
入っているのではないか、と推測している。廻屋が使うのも、SAMEZIMA管理人が使うのもノートPC。


あざみがどんなタイミングでもPCを使えなければ、計画が進めにくいのではないだろうか。だとすれば動画の編集もあざみが無自覚に手元のノートPCで行っているのかもしれない。途中で廻屋によってノートPCが手渡された描写があるが、元々ずっと持っている、と考えても辻褄は合うと考えている。


もちろんノートPCは複数台あるはず。このように人格同士が干渉しても、違和感がないように処理されるものと捉えられる。


あざみが悩んだときに頬を手に当て落ち着くのは、歩が兄から教わったおまじない。また、あざみの推理中に脳内で話しかけてくる廻屋は、歩である。歩はあざみの推理を助け、あざみの行動を一部的に操っていた。


次に如月歩について。如月歩は全てのイルミナカード事件の黒幕であり、グレートリセットを起こした。

福来あざみ、廻屋渉(管理人)という二つの人格を生み出した張本人でもある。歩はギフテッドとして生まれ、
類まれなる頭脳とハッキングの知識を持っていた。廻屋渉の千里眼、そして福来あざみの念視は、歩の頭脳によってもたらされたもの。イルミナカードの事件を起こすためのハッキングなどは、その技術による犯行である。そしてジマーなど悩みを抱えた人間の心を掌握し、意のままに操るカリスマ性を持つ。

幼い頃に両親を亡くし、兄である努と共に孤児院で育てられた。心の支えだった兄と共にオカルトを
追及することを喜びとしていたが、上野天誅事件により努が自〇してしまい、その復讐計画を企てる。

公安によってもみ消される「非解決事件」が存在することを確認するために「ハッピー777億円流出事件」を起こした。またSNSの情報なので真偽は不明だが流出した電子通貨は世界中の孤児院や児童基金に寄付された、という噂がある。歩は孤児院の出なので、自分と兄と同じ境遇の子どものために支援をした、と捉えられる。

如月歩がグレートリセットにまつわる一連の事件を起こした理由はいくつかある。一つは復讐。兄を死に追いやった5ソサエティと警察庁公安部、そしてネットの悪意に対して。イルミナカードはそのために作られ、事件を予言しながら5ソサエティを恐怖させ、最終的にはグレートリセットを起こすに至った。

二つ目として歩は追い詰められていく兄を助けられなかった(むしろオカルトの話で苦しめた)という罪悪感を持っている。廻屋渉、福来あざみといった人格の分裂は一連の事件を起こすためではあるが、自分自身に対する内罰的な感情も発端になっていると考えられる。元々ギフテッドとして他者からはわからない苦しみを抱いていた歩は、自分の生み出した人格にしか答えを求められなかったのかもしれない。

SAMEZIMA管理人の言う「私に問えるのは私だけ」という言葉からわかる通り、歩は自ら以外に答えを見出すつもりはなかった。

兄への罪悪感である廻屋渉と、SNSの闇を知らない純真無垢な福来あざみ。自らの中で生み出された二つの人格を対話させることが、歩が回りくどいイルミナカード事件を起こした理由の一つだったと考えられる。

最後にトシカイくん。センターのマスコットとして周知されているが、実は幼い頃の歩が作り出したイマジナリーフレンドである。


オカルトに詳しいこと、そしてひょうきんで明るいこと。トシカイくんは歩にとっての理想のマスコットだったのだろう。

というわけで今回は考察動画からキャラクターを中心にして抜粋しました。おつかれさまでした。

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